ガイド
ループするBRSTMの作り方
2026年10月18日 更新
始める前に
BRSTMのループのしくみ
BRSTMが記録するのは1つの位置、つまりループの開始位置だけです。ループの終わりは常に音声の終わりです。再生が終わりまで来ると、ループ開始位置に戻ります。そのため完璧なつなぎ目にするには、ファイルの最後の音が、ループ開始位置の音へ自然につながっている必要があります。
実際には、音楽の中で繰り返される瞬間(フレーズや小節の頭)を探し、最初に現れる位置をループ開始、2回目をループ終了として、そこで音声を切ります。
ステップごとの手順
Audacityで音声を準備する
WAVを開きます。ステレオのまま、32,000、44,100、48,000 Hzのいずれかにします。ループに含まれない終わりの部分(無音、締めの和音)があっても、まだ消さないでください。
選択範囲の表示をサンプルにする
画面下の選択ツールバーで、表示形式を「hh:mm:ss」から「サンプル」に変えます。BRSTMに必要な正確な位置が表示されます。
ループの開始と終了を探す
音楽が繰り返し始める瞬間と、繰り返しの中の同じ瞬間を探します。その範囲を選択し、Audacityのループ再生で聴いてみましょう。つなぎ目がわからなければ成功です。難しければ、PyMusicLooperが自動で候補を提案してくれます。
2つの値をサンプルでメモする
秒で記録している場合は、ループ計算機で換算します。
ループ終了で切る
ループ終了より後ろをすべて削除し、16ビットのWAVで書き出します。これでファイルは、曲が戻るべき位置でぴったり終わります。
BRSTMに変換する
LoopingAudioConverterなら、WAVを追加し、出力形式にBRSTMを選んで、ループ開始位置をサンプルで入力します。VGAudioなら1行で済みます(下の例を参照)。
確認する
できたファイルをBRSTMインスペクターで開くと、ループが図示され、つなぎ目を試聴できます。飛びが聞こえたら数サンプル調整して変換し直します。
聴いてみる
フォルダ(アルバムごとに1つのサブフォルダ)に入れてBRSTM Playerで読み込みます。∞を押して、流しっぱなしにしましょう。
ステップ6をVGAudioで行う例(ループがサンプル154,336で始まり2,116,800で終わる場合):
VGAudioCli theme.wav theme.brstm -l 154336-2116800
つなぎ目を感じさせないコツ
- 音楽的な区切りを探す:小節やフレーズの頭のほうが、適当な位置よりはるかにうまくいきます。
- つなぎ目の前後で音量と楽器をそろえる:ループ終了で鳴っている楽器がループ開始で鳴っていないと、切れ目が目立ちます。
- 残響に注意:ループ終了でまだ響いている音の余韻は、戻った瞬間に急に消えます。長い余韻のない位置を選びましょう。
- 秒ではなくサンプルで微調整:数十サンプルの違いで、プチッという音が完璧なつなぎ目に変わります。
- イントロは残す:ループ開始より前の部分は、ゲームと同じく1回だけ流れます。
よくある失敗
| 起きること | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 1周ごとにプチッと鳴る | ループの開始と終了で音が合っていない | 開始か終了を数サンプル動かして変換し直す |
| ループが早すぎる・遅すぎると感じる | MP3から始めたため、冒頭に無音が入っている | 元のWAVかFLACを使う |
| 戻る前に無音がある | ループ終了で音声を切っていない | ループ終了より後ろをすべて削除する |
| プレーヤーが有効なBRSTMではないと言う | 変換ツールが別の形式を出力したか、ファイルが途中で切れた | インスペクターで確認し、書き出し直す |